つみたてNISAの非課税制度の基本
つみたてNISAは、投資で得られる利益(運用益や配当金)にかかる税金がゼロになる「非課税制度」です。通常、株式や投資信託で得た利益には約20.315%の税金がかかります。
しかし、つみたてNISAを活用すれば一定の金額までは非課税で運用でき、効率よく資産を増やせます。
ここで重要なのが「非課税期間」です。
非課税で運用できる期間が決まっており、その仕組みを正しく理解しないと、思わぬタイミングで課税対象になってしまうことがあります。
👉「そもそも『非課税』『課税口座』といった用語が難しいと感じる方は、こちらの【投資初心者のための用語集】をチェックしておくと理解がスムーズです。」
つみたてNISAの非課税期間は何年?
つみたてNISAの非課税期間は 最長20年間 です。
例えば、2025年に投資した分は2044年まで非課税で運用できます。
つまり、毎年の投資枠ごとに「20年間の非課税期間」が個別に設定されていくイメージです。
2025年の投資 → 2044年まで非課税
2026年の投資 → 2045年まで非課税
というように、投資した年ごとに「20年のカウント」が始まります。
この仕組みを理解しておくと、「いつまで非課税で持ち続けられるか」が明確になり、出口戦略(売却のタイミング)を考える際に役立ちます。
👉「つみたてNISAを始める手順をまだ確認していない方は、先にこちらの記事をご覧いただくと流れがわかりやすいです。」→SBI証券でつみたてNISAを始める手順

非課税期間が終わったらどうなる?
非課税期間の20年が終了すると、残った資産は「課税口座(特定口座や一般口座)」へ移管されます。
その後は、通常の投資と同じように運用益に対して約20%の税金がかかります。
例えば、
- 2025年に積立した投資信託:2044年まで非課税
- 2045年に入った時点で残高がそのまま課税口座へ移る
このとき、**取得価格は「移管時の時価」**にリセットされます。
2044年までに値上がりしていても、その利益には税金がかかりません。2045年以降にさらに値上がりすれば、その差額分だけ課税対象となります。
ロールオーバーはできるの?
旧制度(一般NISA)では、5年ごとに「ロールオーバー」という仕組みで非課税期間を延長できました。しかし、つみたてNISAにはロールオーバーはありません。
非課税期間は投資した年から20年間と決まっており、延長することはできないのです。
そのため、20年が経つ前に「売却するか」「課税口座へ移すか」の判断が必要になります。
非課税期間を活かすポイント
1. できるだけ早く始める
つみたてNISAは「早く始めるほど非課税メリットを長く享受できる」制度です。
20年間という期間は変わらないため、スタートが遅れると非課税で運用できる時間も短くなります。
2. 長期・分散・積立を徹底する
非課税期間は20年間もあるため、短期の値動きに一喜一憂せず「長期投資」を前提に考えるのがベストです。
投資信託をコツコツ積み立てることで、リスクを分散しながら成長を期待できます。
3. 20年後の出口戦略を意識する
非課税期間が終わると課税口座に移されるため、「20年後に売却するのか」「課税口座に移して保有し続けるのか」を早めに考えておきましょう。
例えば、教育資金や住宅資金に充てたい人は「20年後に売却して使う」計画を立てるのも有効です。
👉「実際に20年間積み立てるとどれくらい増えるのかは、こちらの【つみたてNISAの積立額シミュレーション】で具体的に確認できます。」→つみたてNISAの積立額シミュレーション

非課税期間終了時の注意点
非課税期間終了時には以下の点に注意しましょう。
- 売却益は20年間は非課税だが、移管後の値上がり益には課税される
- ロールオーバーはできない
- 移管時の評価額が「新しい取得価格」となる
特に「課税口座に移ってからの利益に課税される」という点を誤解している人が多いため、出口戦略を考えるときに気をつけたいポイントです。
まとめ:非課税期間を理解して賢く活用しよう
つみたてNISAの最大の魅力は「最長20年間非課税」で運用できることです。
ただし、非課税期間には必ず終わりがあり、課税口座への移管も想定しておかなければなりません。
✅ 非課税期間は最長20年
✅ 年ごとに非課税期間が個別にスタート
✅ 期間終了後は課税口座に移管(取得価格は移管時の時価)
✅ ロールオーバーは不可
この仕組みを理解したうえで、早く・長く・コツコツ投資を続けることが、つみたてNISAを最大限活用するコツです。
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