投資を始めようとすると、最初に迷うのが「どの商品を選ぶか」ではないでしょうか。
特につみたてNISAやiDeCoをきっかけに投資を始めた人の中には、
「投資信託とETFの違いがよくわからない」
「個別株のほうが儲かるのでは?」
と感じる方も多いはずです。
本記事では、**投資初心者が知っておくべき「投資信託」「ETF」「個別株」**の違いを、リスク・リターン・コスト・心理面の観点から徹底的に比較します。
どの方法が自分に合っているか、判断できるようになるはずです。
投資信託・ETF・個別株の基本的な違い
まずは3つの特徴をざっくり整理してみましょう。
| 投資商品 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 投資信託 | 複数の銘柄に自動分散投資。プロが運用。少額から可能。 | 投資初心者・忙しい人 |
| ETF(上場投資信託) | 証券取引所でリアルタイムに売買可能。信託報酬が安い。 | コスト重視・自分で売買したい人 |
| 個別株 | 企業を直接購入。値動きが大きくリスク・リターンも大。 | 企業分析が好きな人・経験者向け |
投資信託とは?長期・積立投資の王道
投資信託は、投資家から集めた資金をプロ(運用会社)がまとめて運用する仕組みです。
1つの投信で数十〜数百の株や債券に自動的に分散投資できるため、初心者でもリスクを抑えやすいのが特徴です。
メリット
- 少額(100円から)で分散投資が可能
- 運用をプロに任せられる
- つみたてNISA対象商品が多い
- 長期・積立に向く
デメリット
- リアルタイムで売買できない
- 信託報酬(手数料)がかかる
- 短期売買には不向き
👉関連リンク:
【つみたてNISAの始め方】初心者向け完全ガイド(2025年対応)
ETFとは?コスト重視の人に人気
ETF(上場投資信託)は、投資信託と似ていますが証券取引所で株のように売買できる投資信託です。
株価指数(日経平均・S&P500など)に連動する商品が多く、信託報酬が安いのが魅力です。
メリット
- 手数料が安く、運用コストを抑えられる
- リアルタイムで売買できる
- 分配金がもらえるタイプもある
- つみたてNISAでも一部対象
デメリット
- 購入時に取引手数料が発生する場合がある
- つみたて設定がやや面倒
- 分配金が課税対象になることも
ETFは「自分で購入・管理できる人」「コスト意識が高い人」に向いています。
一方で、自動積立を重視する初心者には少しハードルが高い面もあります。
👉関連リンク:
投資信託のメリット・デメリットを初心者向けに徹底解説
個別株とは?企業分析とタイミングが鍵
個別株投資は、トヨタやソニーなどの企業の株式を直接購入する方法です。
値動きが大きく、うまくいけば短期間で高いリターンを得ることも可能ですが、反対に損失リスクも高くなります。
メリット
- 企業成長の恩恵を直接受けられる
- 株主優待・配当がある
- 自分の判断で投資できる楽しさ
デメリット
- 分散投資が難しい
- 1社の業績悪化が大きなリスク
- 企業分析に時間と知識が必要
初心者が個別株に挑戦する場合は、まず「少額から」「複数銘柄に分散して」始めることが大切です。
4つの観点で徹底比較:リスク・リターン・コスト・心理面
| 比較項目 | 投資信託 | ETF | 個別株 |
|---|---|---|---|
| リスク | 低〜中 | 中 | 高 |
| リターン | 安定・中程度 | 市場平均並み | 高いが不安定 |
| 手数料(信託報酬) | やや高い(0.1〜0.5%程度) | 低い(0.05〜0.2%程度) | 無し(売買手数料のみ) |
| 流動性(売買のしやすさ) | 低(1日1回基準価額) | 高(リアルタイム取引) | 高(リアルタイム取引) |
| 心理的負担 | 小さい | 中程度 | 大きい |
| 向いている人 | 忙しい初心者 | 自分で管理したい中級者 | 分析好きな上級者 |
長期投資で見るとどう違う?──積立効果とタイミングリスク
長期で考えると、「いつ買うか」のタイミングを分散できる**積立投資(ドルコスト平均法)**が有効です。
特に投資信託はこの仕組みに最適化されており、相場変動に一喜一憂せず、心理的に続けやすいのが強みです。
一方でETFや個別株は、自分で購入タイミングを決める必要があります。
下落時に「怖くて買えない」という心理的壁が生まれやすく、長期的に見ると継続が難しいこともあります。
👉参考記事:
積立投資と一括投資どっちが得?初心者が知るべきリスク・リターンと心理的メリットを徹底比較
投資初心者におすすめなのは?
投資を始めたばかりの方には、**投資信託(特につみたてNISA対応のインデックス型)**が最もおすすめです。
理由は以下のとおりです。
- ✅ 少額で始められる
- ✅ 自動で分散・積立ができる
- ✅ 売買のタイミングに悩まない
- ✅ 長期的な資産形成に向く
ETFや個別株は、投資経験を積んで「もう少しコストを抑えたい」「自分で管理したい」と思ったときにステップアップとして検討するとよいでしょう。
つみたてNISAに興味がある方はこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ:自分の投資スタイルに合った選択を

| スタイル | 向いている商品 |
|---|---|
| コツコツ積立・長期重視 | 投資信託 |
| コスト意識が高く、自分で管理したい | ETF |
| 企業分析が好き・短期リターン狙い | 個別株 |
投資は「どの商品が一番儲かるか」ではなく、自分の性格と目的に合っているかが何より大切です。
焦らず、自分のペースで資産形成を進めていきましょう。


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