投資を始めたばかりの人にとって、最初の数か月は「とにかく経験を積む」時期です。
しかし、焦って行動したり、情報に振り回されたりして「典型的なミス」をしてしまうケースも少なくありません。
この記事では、初心者がよく陥る投資の失敗例と、その具体的な対策をわかりやすく解説します。
失敗を避けるだけでなく、今後の投資判断に活かすヒントも得られるはずです。
① 頻繁に売買してしまう
よくある失敗例
投資を始めた直後、多くの初心者がやってしまうのが「頻繁な売買」。
株価や基準価額が少し動くたびに売ったり買ったりして、結果的に手数料や税金で損をするケースが多いです。
たとえば、つみたてNISAやインデックス投資を始めたのに、「今が天井かも」「下がったから損切りしよう」と感情的に動いてしまい、せっかくの長期運用のメリットを台無しにしてしまうことがあります。
なぜこのミスが起きるのか
- 相場の短期的な値動きに慣れていない
- SNSやニュースの情報に振り回されやすい
- 「今動かないと損をする」という心理的焦り
初心者ほど、値動きが気になり、1日単位で判断してしまいがちです。
対策:長期の視点を持つ「ルール化」
- つみたて投資は“ほったらかし”が原則
→ 毎月の積立額を自動化し、価格変動に一喜一憂しないようにします。 - 定期的な見直しは年に1〜2回で十分
→ 月次のチェックではなく、半年〜1年に一度リバランスを検討するくらいの感覚でOK。 - SNSの情報より、自分の投資方針を優先
→ 「短期で儲けた人の話」は参考にならないことが多いです。
📌 関連: つみたてNISAの始め方(基礎から解説)
② よく知らない銘柄を買ってしまう
よくある失敗例
初心者の中には、「評判がいい」「YouTubeで紹介されていた」などの理由で、
内容をよく理解せずに銘柄を買ってしまう人がいます。
たとえば、ハイテク株や新興国ファンドなど、聞こえは良くてもリスクが高いものを選んでしまい、
相場が下落したときに大きな損失を抱えてしまうケースも。
なぜこのミスが起きるのか
- 情報源がSNSや動画中心
- 自分のリスク許容度を把握していない
- 「人気銘柄=安心」と誤解している
対策:理解できる範囲で投資する
- まずはインデックスファンド中心で構成する
→ 「S&P500」「全世界株式」など、広く分散された商品がおすすめ。 - 商品説明書(目論見書)を必ず確認
→ 手数料・投資対象地域・通貨リスクを理解してから購入。 - “理解できない投資先には手を出さない”というルールを徹底
📌 関連: 初心者におすすめのインデックスファンド5選
③ 感情に左右される(損切り・利確のタイミングを誤る)
よくある失敗例
- 少し下がると「もうだめだ」と焦って売ってしまう
- 少し上がると「今のうちに利益を確定しよう」と早く売ってしまう
結果的に、「損は確定、利益は伸ばせない」という状態になり、
長期で見ると利益が小さくなってしまいます。
なぜこのミスが起きるのか
- 投資経験が浅く、「含み損=失敗」と感じやすい
- 短期的な利益に喜びを感じる心理
- 周囲の成功体験と比較して焦る
対策:目標期間と出口を明確にする
- 「〇年後に〇〇万円にしたい」など、ゴールを設定
→ ゴールがあると、途中の値動きに左右されにくくなります。 - つみたてNISAなら20年間の非課税枠を意識
→ 「今損していても、長期でプラスになる可能性が高い」と考えられるようになります。 - 運用成績を月ごとではなく、年単位で確認
→ 感情の波を抑えるために、チェック頻度を減らすのが有効です。
📌 関連: つみたてNISA終了後の出口戦略
短期的な値動きに一喜一憂せずに投資を続けるには、メンタル面の工夫も欠かせません。
その具体的な方法は「長期投資のモチベーションを保つ方法」で紹介しています。
焦って一括投資をして後悔するケースも多いですが、積立投資との違いを理解していれば回避できます。
> 両者を比較して、自分に合った投資スタイルを選びましょう。
➡ 積立投資と一括投資どっちが得?初心者が知るべきリスク・リターンと心理的メリットを徹底比較
④ 投資を「一度始めたら終わり」にしてしまう
よくある失敗例
投資を始めた直後は熱心でも、半年も経つと「放置しすぎて内容を忘れた」状態になることがあります。
また、生活状況が変わっても積立額を見直さず、「無理な金額を続けてしまう」人も。
「投資で失敗する人の多くは“自分の資産を把握していない”ことが原因です。
お金の流れを自動で可視化できるアプリを比較したこちらの記事もぜひご覧ください。」
→ 資産管理アプリおすすめ比較2025|マネーフォワード・Zaim・Moneytreeを初心者向けに徹底解説
対策:年に一度「投資点検」をする
- 積立額・資産配分・目標の再確認
→ 無理のない範囲で継続できているかチェック。 - ライフイベントに合わせて調整
→ 結婚・出産・転職などで家計が変わったら、掛金も見直す。 - “継続できる仕組み化”を意識
→ つみたて設定を自動化し、習慣にするのが長続きのコツ。
📌 関連: iDeCo活用術:掛金の増額と運用商品の見直し
放置しすぎず、定期的に見直すことが成功への第一歩です。
積立内容の変更や調整方法を詳しく知りたい方はこちら👇
👉 つみたてNISAの途中変更ガイド|積立額・銘柄・証券口座の見直し方
⑤ 情報をうのみにする
よくある失敗例
- 「○○株が上がるらしい」と聞いて買ったら暴落した
- 「このファンドが今熱い!」と紹介されて乗ったら高値掴み
情報過多の時代だからこそ、「情報の取捨選択力」が問われます。
対策:信頼できる情報源を持つ
- 金融庁・証券会社の公式サイトを確認する習慣
- SNSは“意見”として参考にするだけ
- 自分で一次情報(運用レポートなど)を読む癖をつける
また、他人の投資方針を真似るよりも、自分の目的とリスク許容度に合った投資を選ぶことが何より重要です。
投資の失敗を避けるには、まず基礎知識をしっかり理解することが大切です。
初心者向けに厳選したおすすめ書籍を紹介しています👇
投資初心者におすすめの本7選|基礎から学べる書籍・教材レビュー
まとめ:ミスは誰にでもある、でも「対策できる」

投資に失敗はつきものです。
しかし、失敗を「経験」として次に活かせば、確実に成長できます。
- 頻繁な売買 → 感情を抑えて長期視点を持つ
- よく知らない銘柄 → 理解できる範囲で投資する
- 感情的な損切り → 目標期間を明確にする
- 放置しすぎ → 年1回の点検を習慣化
- 情報をうのみにする → 信頼できる情報源を持つ
初心者のうちは「守りの姿勢」でOKです。
焦らず、コツコツと積み上げることこそ、資産形成の最短ルートです。
投資初心者が意外と見落としがちなのが、
「iDeCo」と「つみたてNISA」をうまく併用する方法です。
👉[iDeCoとつみたてNISAの併用術]を参考に、自分に合った制度活用を考えてみましょう。


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